衣食住と宗教
おはようございます!夏休みに入ってから猛烈な暑さが続いていますね。
1学期の授業では、気候や自然環境と衣食住の結びつきについて学習してきました。
気候と自然環境と衣食住には結びつきがあることを理解したのではないでしょうか。
他にも、衣食住に影響を与えるものがあります。
その一つに宗教が挙げられます。
2学期最初の授業では宗教と衣食住のつながりについて学習するので、今回は宗教をテーマの投稿です。
目次
1 宗教っていくつ知っている?
2 宗教別の衣食住の違い
3 宗教の正体
1 宗教っていくつ知っている?
さて、早速ですが・・・
知っている宗教を全て教えてください!!
と言われたらいくつ答えられますか?はい、早速すぎてびっくりした人もいますね。笑
ちなみに、授業では世界三大宗教と呼ばれる
あとは、ヒンドゥー教、ユダヤ教、そして日本古来の宗教である神道などを扱います。
だけど、世の中にはもっとたくさんの宗教があります。
気になる人は地図帳の索引のページで様々な国の主な宗教を見てみましょう。いろんな宗教の名前が書かれています。
宗教によって、「神は唯一の存在だ」(唯一神)という考え方を持っているものもあれば、様々なものに神が宿っていると考えている宗教もあります。
(前者はキリスト教やイスラム教、後者は神道が当てはまります)
また、神という存在ではなく、仏様が存在している宗教もありますね。(仏教のことですね)
日本は無宗教の国と呼ばれ、特定の宗教を国を挙げて信仰しているわけではありません。
だから、宗教と言われると自分とは関係のないものだと感じる人も多いかもしれません。
(ちなみに元々は私もそう思っていました)
だけど、世界には国を挙げて特定の宗教を信仰している国もあります。
何なら、国名に宗教の名前が入っている国もあります。
今日は宗教について深めてみましょう。
2 宗教別の衣食住の違い
先日、学校の最寄駅でこのような格好をした方を見かけました。
女性で黒いヴェールで髪の毛を隠しています。
暑い夏でも、このような格好をしているのはなぜでしょう?
おそらく多くの人が知っていると思いますが、この方はイスラム教の方ですね。
イスラム教を信仰している女性はこのように髪を隠します。
イスラム教の教えで、「美しい部分は隠すこと」という教えがあるからです。
見せてもいい相手は夫や親だけだそうです。
他にも、イスラム教徒の方は豚肉は食べません。汚れた生き物だからです。
(人によっても、絶対に食べない人もいれば、少しは食べる人もいるそうです)
ここまでみてみると、「え、豚肉って別に汚れてないじゃん!」とか、
「わざわざ髪を隠す必要ある?」とか、思った人もいそうですね。
その感覚の違いが歴史上、様々な問題や争いを生んできました。
そう、宗教の違いがあるだけで、別に考え方自体が間違っているわけではないのです。
大切なことは、相手の大切にしているものを大切にするということなのですね。
それが宗教を学ぶ意味だと思います。
3 宗教の正体
さて、続いての質問です。
宗教ってなんでしょう?
この質問、答えるのに困りませんか?
ちなみにGoogleさんは、
宗教とは、
「神または何らかのすぐれて尊く神聖なものに関する信仰。また、その教えやそれに基づく行い。」
と教えてくれました。
何か神聖なものを信じることが宗教だと言われています。
では、宗教はどうやって始まったのでしょうか?
明確な始まりは記録に残っていません。
ただ、ある民族の行いから始まったという逸話があります。
ある民族が、仲間や家族の無事を祈り、石に祈りを捧げていたそうです。
形ない何かに対して、祈りを捧げる。この行為が宗教の始まりだったという説があります。
神聖な何かを信じる心、それ自体が宗教につながるものなのかもしれません。
その点、日本人はいろんなものに神を宿します。
例えば、「神木」という言葉があります。これは木に神が宿っているということになりますね。
これは日本古来の宗教である神道にまつわる考え方でもあります。
神道には八百万神(やおよろずのかみ)という考え方があり、神羅万象あらゆるものに神が宿っているという意味があります。
だから日本では、木にも岩にもお天道様にも神が宿っていると考えるわけです。
(パズドラとかモンストをやっている人!日本の神がたくさんキャラに出てくるだろう?そういうことだよ!!)
これ以上のことは2学期最初の授業でやりましょう!
意外と宗教って学んでみると日常生活とつながっていたり、世界のことがわかったりして面白いので、楽しみながら学んでいきましょうね!!
ブルキナファソって知っている?
夏休みを楽しんでいますか?新型コロナウイルスの影響もあって、なかなかいつも通りの夏休みとはいきませんが、楽しめていますか?
私も今年の夏はお家にいることが多いので、いつもは読めないような本を読んで過ごしています。
今日は読んだ本の中から、ある国を紹介したいと思います。
目次
1 ブルキナファソって知っている?
2 砂に埋もれゆく国
3 社会を知るということ
1 ブルキナファソって知っている?
今回読んだのはこの一冊!
フォトグラファーの野澤さんの『この世界を知るための大事な質問』です。
この本は世界中の国の写真とその写真にまつわる質問を通して、世界で起きている問題を強烈に教えてくれます。
(強烈に・・・です。読んでいて胸が苦しくなりました。)
その本の冒頭では、ブルキナファソという国が取り上げられていました。
みなさんはブルキナファソという国を知っていますか??
ブルキナファソはアフリカ大陸のこの辺りにある国です。
ブルキナファソの北側にはサハラ砂漠という世界最大の砂漠が広がっています。
もともとは湖があり、わずかながら雨季と乾季があり、雨が降る時期もあったようです。
ちなみに、ブルキナファソが輸出しているもの中で日本にも関わりのある輸出品があります。
みなさんはハンドクリームを使ったことはありますか?
ハンドクリームや化粧品にはシアバターというシアの実から取れる油を使っているそうです。(私も初めて知りました。)
ブルキナファソではこのシアバターをヨーロッパや日本に輸出しているそうです。
ただ、ブルキナファソは世界でも貧しい国の一つ。
一人当たりのGDP(わかりやすくいうと一人が1年間でどのくらいお金を生み出しているかという数字)はワースト14位です。
ちなみに、世界最大の砂漠であるサハラ砂漠の南側の地域を「サヘル」と言いますが、このサヘル地域には世界有数の貧困国が集まっています。
ブルキナファソでは、どのような問題が起きているのでしょうか?
2 砂に埋もれゆく国
先ほども紹介した通り、この本は写真と質問で世界の問題を私たちに教えてくれます。
ただ、著作権や肖像権の関係で本の中の写真はアップできないので、よーくイメージしながらこのブログを読み進めてください。
ブルキナファソについての1枚目の写真は
一面に広がる砂漠で、2人の子供が写っている写真でした。
一人の少年がバケツをもち、もう一人の少年が水をくむボトルをもっていました。
バケツを持っている少年はボトルに水を注ぎ、もう一人の少年はボトルが倒れないようにおさえている。そんな写真でした。
そして、この写真にはこんな質問が添えられていました。
ここは彼らが生まれる前は、全く違う景色でした。
何があったでしょう?
2枚目の写真は
砂漠に座り込み、片手で砂をすくっているおじいさんが写っていました。
どうやらこのおじいさんは農夫のようです。
この写真にはこんな質問が添えられていました。
農夫は土を手にして困り果てています。
どうしたのでしょう?
全部で7つの写真と質問が載っていました。
中には、泥水を飲んでいる子供の写真や破れたサッカーボールを持っている少年の写真、真っ暗な夜の街頭の下で読書をしている少年の写真などもありました。
さて、1枚目と2枚目の写真の質問の答えを見ていきましょう。
質問1
ここは彼らが生まれる前は、全く違う景色でした。
何があったでしょう?
回答
魚をとって暮らせるほどの巨大な湖があった
質問2
農夫は土を手にして困り果てています。
どうしたのでしょう?
回答
雨が降らず、ここにあった全ての作物が枯れてしまった。
もともとはブルキナファソにも大きな湖がありました。
また、雨季があったため、雨が降り、作物も育つ地域だったそうです。
けれども、1970年ごろから雨が降らなくなり、次第に湖は枯れ、作物は育たなくなり、ここに住む人々の村や住処が失われていったそうです。
前回の記事にも書きましたが、地球温暖化によって、また、気候変動によって、気候の変化が起きている地域の一つがブルキナファソでした。
ちなみに、衛生状況も非常に悪く、5歳未満の子供の死亡率は世界17位。
1000人のうち76人の子供が5歳になる前に亡くなるそうです。
3 社会を知るということ
少し重たい内容になってしまいましたね。
だけど、重たい内容でありながら、今回の記事に書いたことは、この社会に実際に起きている事実です。
私たちは知らないことに対しては何もできません。
知ることで「何かをしなくちゃ」という使命が生まれたり、「変わらないと」という意欲が生まれたりします。
知るということは、全ての始まりなのですね。
そして、社会科では地理や歴史、公民を学びます。
社会科では「この社会で起きていること、起きてきたこと」を学びます。
この社会の事実を学ぶからこそ、自分が社会に出たときのことや、今この瞬間からすべきことが見えてきます。
知るってとても大事なことです。
何でもいいので、この夏休みの間に1冊くらいは本を読んでみてください。
読書はこの社会を知るためにとても大切なことですよ!
温暖化が進むと気候帯ってどうなるの?
1学期の授業が終わり、夏休みに入りました。
1学期のアンケートで多く質問をもらった「温暖化が進むと気候帯は変化するの?」という質問にお答えしようと思います。
目次
1 気候帯ってそもそも何?
2 植物と気候の濃密なつながり
3 温暖化が進むと植物の分布はどう変わる?
1 気候帯ってそもそも何?
1学期の授業では主に5つの気候帯の衣食住について学んできました。
その中で、このような疑問を抱いたことはありませんか?
「そもそも気候帯って何なの?」
確かに、地図でみると、帯状に同じ気候帯が広がっています。
「なるほど、帯状に同じ気候の地域が広がっているから気候帯なんだ!」と納得した人もいるかもしれません。
だけど、実はこの気候帯というものは「気候」に注目して発見されたものではなかったのです。
「??????」と思っている人が多いと思います。笑
それでは、気候帯の正体について迫っていきましょう。
そのために、この人を紹介したいと思います。
ドイツの気候学・気象学者ウラジミール・ペーター・ケッペン(1846-1940)
みなさんが授業で学んだ気候区分はこのケッペンさんが考え出したものなのです。
(詳しくは高校の地理で学びます。)
なので、この気候帯や〇〇気候は高校では「ケッペンの気候区分」なんて教わったりします。
ケッペンさんはどのようにしてこの気候帯というものを発見したのでしょうか?
ヒントは「植物」です!!
2 植物と気候の濃密なつながり
ケッペンさんは植物に目をつけて、気候の分析を始めました。なぜ、植物に目をつけたかというと、植物は移動しないから!!
気候によって、動物の生きている範囲ももちろん違います。
だけど、動物は移動してしまうので、必ずしも「その場所にいた」ということが証明できません。
だからケッペンさんは植物に注目しました。
同じような植生(植物の生息)が見られる範囲は似たような気候であることを発見しました。
それが、みなさんが授業で学んだ気候帯や〇〇気候と呼ばれる「ケッペンの気候区分」なのです。
3 温暖化が進むと植物の分布はどう変わる?
ケッペンさんは植物の分布によって、気候帯を分けました。
植物は気温や降水量の影響を受けて育つかどうかが決まるという考え方を利用したものだと思われます。
さあ、ここからさらに気候帯について深めてみましょう。
気温や降水量と植物の生息が繋がっているのであれば、気候帯の位置や範囲は温暖化によって変わるのではないでしょうか?
次のグラフは世界の1981〜2019年の平均気温に対して、その年がどのくらい気温の±があったかを示したグラフです。
(『世界の年平均気温偏差』国土交通省気象庁ホームページより引用)
ケッペンさんが気候区分を発表したのは1918年です。その頃から比べると、年平均気温が1度近く上昇したことがわかります。
この1度という数字をどのように捉えるかは分かれるところかもしれません。
「なんだ、1度しか変わってないのか」と捉えるのか。
「1度も変わったのか!!」と捉えるのか。
捉え方の違いによって、意見が別れそうなところではあります。
ただ、地球温暖化が進んだことでこの100年で海面が17cm上昇したり、降水量が増加していたりと、確実に環境の変化が生じています。
(参考文献:環境庁『温暖化から日本を守る適応への挑戦』https://www.env.go.jp/earth/ondanka/pamph_tekiou/full.pdf)
植物にとって、気温や降水量の変化は大きな影響を及ぼします。
特に、北半球の高緯度地域では、地球温暖化の影響を強く受け、気温の上昇が強くみられると言います。
すでに、日本でも地球温暖化の影響によって植物の成長に変化が起きているといいます。
日本の主食であるお米は気温の高い日が続くと、米が白く濁ったり、亀裂ができてしまったりという被害が生じるそうです。
他にも、みかんが育つ範囲がどんどん北に広がっている一方で、リンゴが育つ範囲が狭まっているそうです。
植物の生息が変わるということは、気候帯や気候の分布が変わるということ。
地球温暖化をこれ以上進行させないために、何ができるかを考えていく必要がありますね!
思っている以上に、私たちの生活にも影響が及びそうです・・・
ちりちりブログを休止します!
いつも楽しみに見てくれている皆さんにお知らせです。
ちりちりブログをしばらく休止にしようと思います。
理由は、学校が始まり、授業やちりちりだよりでたくさん皆さんと関わることができるようになったからです!
最近では多くの人が授業中や授業後に質問をしてくれるようになりました。
なので、このブログは一旦休止しようと思います。
もし、もう一度臨時休校になった時には、再開しようと思います。
いつも楽しみに見てくれていたみんなありがとうございました。
また、学校でお話ししましょう!
気候と衣食住はつながっている!!
臨時休校が明けてから早いもので、3週間が過ぎました。
多くの人が地理の授業になれたようで、楽しそうに参加してくれるようになりましたね!
そして、いよいよ今週からは本格的に地理の学習が始まりました!
今回は「気候と衣食住はつながっている!」という記事になります。
目次
1 暑い時は何を着る?寒い時は何を着る?
2 便利さが見失わせる気候と衣食住
3 発展による生まれるものと失われるもの
1 暑い時は何を着る?寒い時は何を着る?
最近は、いよいよ気温が高くなってきましたね。本格的に梅雨に入り、もうまもなく夏が訪れます。
さて、夏服の準備などは済んでいますか?夏になると、多くの人の服装が変わります。
(中には年中半袖短パンの人もいますが・・・)
当たり前かもしれませんが、気温によって服装を変えますよね。
これは世界中どこに行っても同じことが言えます。
気温が変われば、服装が変わる。それは、その地域の気温に適した服装にしたほうが過ごしやすいからですよね。
気温が低かったとしても、雨がよく降るようなジメジメした場所では、分厚い服を着ていると嫌な感じがしますよね。
気温と湿度(降水量)によっても服装が変わるということですね。
この、「気温や湿度(降水量)が変わると着るものが変わる」ということがわかっていると、今学習している単元の内容はとてもわかりやすくなります。
切るものだけでなく、食べ物やお家も気温や降水量によって異なります。
暑い地域で肉を保存しようと思ったら、相当な苦労が必要になります。
(現在の日本なら冷蔵庫があれば保存できますが、発展が遅れている地域には冷蔵庫はないからね。)
気温と降水量は人々の生活に大きな変化を与える大事な要素だと言えます。
2 便利さが見失わせる気候と衣食住
とは言っても、私たち、現代人にとって、気候と衣食住の結びつきはイマイチ想像がつきにくくなっています。
その理由はシンプルです。
「便利な世の中になったから」
一昔前には、クーラーや冷蔵庫はありませんでした。(僕が生まれる前の話です。)
そのため、夏は家の中でも暑い。冬は、家の中でも寒い。
暑さや寒さを凌ぐためには、それ相応の工夫が必要になります。
家を工夫したり、着るものを工夫したり、食べるものを工夫して、体を温めたりします。
そうやって、なんとか気候にあった衣食住をすることで生きながらえてきたのが、元々の生活でした。
3 発展による生まれるものと失われるもの
そうやって、なんとか気候に応じた生活をしてきたのがかつての人々でした。
しかし、近年の技術の発達により、今までのような暮らしは少しずつ失われるようになりました。
このような話をすると、「伝統が失われている!伝統を守らなければ!」という意見が多く出ます。
それは、決して正しい考え方ではないと私は考えます。
授業でも繰り返し伝えますが、物事には必ず良い面と悪い面があります。
伝統が失われる一方で、生活は便利になり、一年中快適に過ごすことができるようになりました。
現在では、エアコンを家に設置することは、生活保護を受給している方にも認められる人が人として生きる上で必要なものとして認められています。
(生活保護について、詳しくは3年生の公民で学びましょう)
(なんで学校にはクーラーが付いていない教室があるんだ!というツッコミはなしでお願いします。笑)
元々、人々の生活(衣食住)は気候と大きく結びついていました。
だけど、近年では、技術の発達によりその生活は様変わりしています。
このような、「自然」と「人の努力」の二つの角度から今の社会を見ていくと、現代の社会がより深く見えるようになります。
このような世の中の見方を学習するのが地理の面白いところ!
かなりマニアックな記事になりました。
ちりちりブログではこれから、マニアックなふか〜い話をして行けたらと思います。
地理好きな人、社会科好きな人は、ぜひ週に一度、ちりちりブログを読んでくださいね!
乞うご期待!
地図帳マスターになろう!
今週は、地図帳を使うワークをたくさん行いましたね!
地図帳は地理の授業の超重要アイテムです!
そこで、今回は地図帳を使ってできることを整理してみましょう!
目次
1 索引を使って好きな場所を調べよう!
2 統計を使って国や都道府県のデータを読み取ろう!
3 分布図などを使いこなして地域の特徴を読み取ろう!
1 索引を使って好きな場所を調べよう!
地図帳のP165からP173に索引が載っています。このページを見れば、調べたい国や地域がどこに載っているのかがわかります。
例えば、P165の1番上に載っている「アイオワ(週)」をみてみましょう。
アイオワ州には「59H3」と記されていますね。
これは「59ページ」の「H」の「3」の位置に載っているということが示されています。
では、59ページを開いてみましょう。
59ページを見ると、上に、青い丸に囲まれたアルファベットが描かれています。
左側と右側には赤い丸で囲まれた数字が書かれています。
(ちなみに、このアルファベットや数字は緯線や経線に沿っていることに気づきましたか?)
59ページの「H」と「3」が交わるところをみてみましょう。
アイオワが見つかりましたか?
このように、索引を使うことで、自由に調べたい場所を調べることができるのでとても便利です。
2 統計を使って国や都道府県のデータを読み取ろう!
次に156ページから164ページをみてみましょう。
様々な統計が載っていますね。
話はそれますが、社会科では「資料の読み取りや活用」がとても重要になってきます。
その中でも、重要な資料が二種類あります。
一つが地図。もう一つが統計です。
この二つを読み取ることができるかどうかは、社会科が得意になるか、苦手になるかに大きく関わってきます。
統計を読み取るときには、その統計が「何を表しているのか」を理解することが重要です。
まず、158ページをみてみましょう。158ページには世界の国別の統計が載っています。
では、この統計から読み取ることができる情報にはどのようなものがあるでしょうか?
自分なりに考えてみてください!
5
4
3
2
1
ここまで!
この統計からは次のことが分かりますね。
それぞれの国の「正式国名」「首都」「人口」「面積」「人口密度」「貿易額(輸出入)」「主な輸出品」「穀物自給率」「エネルギー自給率」「1にナタリの国民総所得」「主な宗教」「主な言語」など。あと、何州に属しているのかも分かります。
そのほか、細かいところで言えば、文字の色や太さなどで、順位がわかったり、統計をとった年も分かったりと、かなりの情報がこの統計から読み取ることができます。
統計資料を読み取るときには、まず、「この統計からは何がわかるのか」を確認することが第一歩ですね!
3 分布図などを使いこなして地域の特徴を読み取ろう!
最後に、145ページから155ページをみてみましょう!
ここには、テーマごとに様々なデータが示された分布図が載っています。
例えば、145ページの「①世界の人口と人口密度」の分布図を見てみましょう。
色の濃さと円の大きさで人口と人口密度が表されていることが分かりますね!
この分布図は地理では何度も使うことになります。
分布図を読み取れるかどうかで、理解力が変わります。
それだけでなく、分布図が読み取れることで、地理が面白くなります。
例えば、この分布図は何の分布図かわかりますか?
これは2月28日の段階のヨーロッパで広がる新型コロナウイルスの感染拡大を分布図にしたものです。
みてみると、イタリアが凄まじいことになっているのがわかりますね。
また、ヨーロッパの東側と西側だと、西側の方に幹線が広がっていることもわかりますね。
よくよくみてみると、ドイツやフランス、スペイン、イギリスなど発展している国に感染が拡大していることもわかります。
このような点から何か対策が考えられるかもしれません。
(イギリス、フランス、スペイン、ドイツの場所はわかるかな?)
このように、分布図は新聞やニュースでもよく用いられます。
分布図を読み取れるようになれば、様々なところで役に立ちます。
地図帳には145〜155ページだけでなく、いろんなところに分布図が載っています。ぜひ、いろんな分布図を眺めてみてね!
世界の姿をイメージしよう!
一斉登校が始まり、最初の1週間が終わりました。
クラスごとに授業の様子は異なるものの、どのクラスでも楽しそうに授業に参加してくれていましたね!
今週の授業のポイントを整理しましょう!
1時間目 地球をながめて
この授業では、「大陸」「大洋」「州」という3つのキーワードについて理解することを目標に授業を行いました。
授業の振り返りで行ったカルタには、多くの人が楽しそうに参加してくれていましたね!
この授業のポイントは次の3つです。
①大陸・大洋・州の言葉の意味を理解すること
②大陸・大洋・州の名前と位置を理解すること
③大陸・大洋・州の位置関係を理解すること
①大陸・大洋・州の言葉の意味を理解すること
授業中にも、ボソッと伝えましたが、地理は言葉の意味が非常に大切になります。
例えば、大陸には「大きな陸地」という意味があります。
大きな陸地は何を意味しているかというと、海で囲まれた陸地(島)のうち、オーストラリア大陸よりも大きいものを指しています。
つまり、大陸は、島の中でもオーストラリア大陸よりも大きなものを指しているのです。
ちなみに州は何を表しているかというと、大陸だけではなく、小さな島々も含めて世界を分けたときの区分を表しています。
(難しい表現になっています。簡単にいうと、大陸と島を含めて世界を分ける方法です)
なので、オーストラリア大陸よりも小さな島である日本は大陸には含まれません。
だけど、小さな島々を含めて世界を分ける「州」には、日本は含まれます。日本はアジア州に含まれていますね!
このように、言葉の意味がわかれば、地理の理解力が圧倒的に上がります。
一つ一つの言葉を理解することをまずは大切にしてみましょう!
②大陸・大洋・州の名前と位置を理解すること
「社会は暗記教科だ!」と勘違いしている人の多くは、地理を学習するときにその土地の名前だけを覚えます。
だけど、地理で大事なことはあなたの頭の中にある世界地図を広げること、そしてより具体的にすることです。
頭の中で世界を描いたときに、世界の姿がまるで映画を見るかのように描けるようになって、さらにいろんなで出来事や場所の説明までできるようになったら最高です。
そのために、大陸や大洋の位置、州の位置を理解しておくことはとても大事です。
だって、大陸や大洋が世界のほぼ全てを占めているのだから。
そして、6つの州に地球上のすべての人が住んでいるのだから。
これからの地理学習を進める上で、今回の授業はとても大事なところです。
ぜひ、おうちでも復習してみてください。
③大陸・大洋・州の位置関係を理解すること
ここまでできれば、最高だなーというのが③です。
これは、今後の学習にもつながってきます。
例えば、日本の南側にオーストラリア大陸が存在していることやヨーロッパ州から見て、大西洋を渡ったところに北アメリカ州や南アメリカ州があること。
アジア州とヨーロッパ州の間にはウラル山脈があることなどがわかっていると、地理の学習だけでなく、歴史の学習を理解する上でも役に立ちます。
例えば、ヨーロッパではかつて奴隷貿易というものが行われていました。
奴隷貿易では、ヨーロッパ人がアフリカに行き、黒人を捕らえ、奴隷として南北アメリカに輸出しました。
そして、奴隷に働かせて、砂糖や資源などを南北アメリカからヨーロッパへと輸出します。
このような貿易が可能だったのは、ヨーロッパ州やアフリカ州から南北アメリカ州が船で行きやすい位置に存在していたからです。
そう、地理の位置関係によって、歴史に影響を及ぼしていたのです。
このように、地理を理解することで世の中で起きている問題や歴史上の出来事を説明できることは多く存在します。
これからも、「言葉の意味を理解すること」「名前と位置を理解すること」「位置関係を理解すること」は大切にしてみてくださいね!
第2回はまだ授業を行なっていないクラスがあるので、なし!
また来週も頑張りましょう!!